MIT原子力理工学部による
原子力発電の解説(翻訳)
翻訳記事の公開に至った経緯
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震以降、東日本大震災の一部として福島第一原子力発電所事故が起きました。原子力発電の仕組みをある程度知っておかないと解釈に悩むニュースが流れ、分かりやすく基礎知識を得られる情報源に対する需要が高まりました。
そんな折、楽観的な見通しを語るMIT研究者Dr. Josef Oehmenによる福島第一原発事故解説がTwitterなど主にインターネット上で拡散しました。しかし、これを執筆したOehmen氏は原子力の専門家でなく、内容が必ずしも正確ではありませんでした。そこで、MITの名前で広がってしまった責任を取るかたちでMIT原子力理工学部(NSE)の学生有志が学部の協力を受けてmitnse.comを立ち上げ、改訂版を公開しました。また、これに続いて様々な基礎知識を啓蒙する記事を執筆しました。
これらの記事を、Google Docsを使って複数人で協力して和訳し、さらに注をつけて公開した一連のブログ記事へのリンクをまとめました。
翻訳記事一覧
- 改訂版・福島第一原発事故解説 (元記事)
- 1、3号炉の水素爆発に関する解説 (元記事)
- 16日夜時点での状況解説 (元記事)
- 「崩壊熱」についての解説 (元記事)
- 「最悪のシナリオ」予測に関するコメントと解説 (元記事)
- 18、19日夜時点での状況解説 (元記事-1,2)
- 「使用済み燃料プール」の解説 (元記事)
- 「臨界」の解説 (元記事)
Google Docsでの共同作業
全ての記事は、匿名も含む多くの有志の共同作業で翻訳・校正されてから公開されました。作業にあたっては、Google Docs上のページがハブの役割を果たしました。翻訳開始から掲載までの作業フローは、試行錯誤しながら次のような流れに落ち着きました。
翻訳開始
記事の翻訳に着手した人は、まずハブに翻訳記事(Googleドキュメント)へのリンクを掲載します。
こうして翻訳開始を宣言することで、作業の重複を省きます。そして、翻訳記事は必ずGoogleドキュメントにアップロードすることによって、複数人が同時に一つの記事の翻訳と校正にあたれるようにします。
翻訳と校正
Googleドキュメントの翻訳記事のURLを複数人で開き、同時に翻訳作業を行います。また、翻訳が終わった部分について順次校正作業を行います。
この共同作業中の連絡は、Twitterか、Googleドキュメントに備わっている簡易チャット機能を用いて行います。ハブサイトには記事へのリンクのほか、記事の状態を翻訳中・校正中・掲載準備中・掲載完了のいずれかで表示することとし、ハブにきた新規ユーザが作業に迷わないようにします。
掲載
このようにひと通り翻訳・校正が終わった記事について、最後にarc@dmzが簡単に目を通して、はてなダイアリーに公開されます。
翻訳・校正作業で使ったGoogleドキュメントはMIT NSEというコレクションにまとまっています。注意書きのテンプレートもあるので、他の方が似たような作業をする場合には参考にしていただけると思います。
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執筆者: | arc@dmz |
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担当者: | arc@dmz |
制作者: | arc@dmz |
作成日時: | 2011/4/16 14:13:47 |
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更新日時: | 2011/4/16 14:13:47 |
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